住宅の営業マンについて・5回目

住宅の営業マン、またはその会社が建て替えや既に土地を持っておられるお客様に対して、なぜ頼みもしないのに率先して無料でいろんな調査をしてくれるのでしょうか……?

その答えは、他社より少しでも先んじたポジションを確保するため、いわゆる『ポールポジション』を取るためなのです。

お客様から相談の連絡が入るや否や、そのような事の為に抱えている社員を派遣して本格的な調査をします。我々の立場では、実費を支払って行わなければならないような調査、仕事が取れなければその調査費が捨て金になってしまうような調査を頼みもしないのにタダでします。

それはなぜか…。それはお客様の心理をコントロールする手法で、『我が家のためにこんなこ所まで親切、丁寧に調べてくれたので依頼をするならここだ』『ここまでやってもらったので断ることはできない』という人間の心理状況をうまく使い、まるで自分の田んぼに自然に水が流れ込んでくるように仕向ける策略の一つです。

それで仕事が確保できればよいけれど、出来なくても構わない、確保できるところからしっかりと利益をとればよいのですから……。昔からよく言われる『タダほど高いものはない』という言葉をしっかりと覚えていてください。

ボランティア団体ではない住宅会社が高い給料を支払っている社員を派遣して調査という仕事をするのです。『タダ』の調査費は、そこの住宅会社に仕事を依頼するお客様がわからないうちに『上乗せ』という形で支払っておられるのです。仕事が取れなかった人の分まで……。

これから土地を購入される方に対して地盤の予備調査をしないのはなぜか……は次回にお知らせします。