本当に2025年に日本の住宅の断熱性能は激変するのか?…16

今回は、私が採用している断熱材の『セルロースファイバー』についてお伝えしたいと思います。私が採用しているから…という訳ではありませんが、住宅の断熱材としては一番だと思っています。断熱材でありながら『調湿』『防音』『防虫』『防火』のそれぞれの効果を併せ持っています。又新聞紙から断熱材として製造する時に使用するエネルギーが少ないという所もお勧めしたいところです。

全てが良くて欠点はないのか…という事になると思いますがセルロースファイバーの欠点は、施工する会社によって差がありすぎて表面から見た時に判別できない所と、壁の吹き込み量が少なすぎるとセルロースファイバー自体が『沈下』をしてしまい、沈下した所が断熱欠損になり得る…という所です。天井の吹き積らせについては施工の状態が確認できますので問題はありません。

壁の吹き込み量を十分に確保し、経年変化でセルロースファイバーの自然沈下を防ぐ方法としては、壁に張った『セルロースシート』の後に厚さが12㎜、幅が60ミリの杉や米松や桧で加工された『バチ板』を打つ事です。弊社では桧のバチ板を打っています。

バチ板を1尺(303ミリ)ピッチでセルロースシートを抑えるように鉄砲の又釘で止めます。バチ板を打つことで壁のセルロースファイバーを100%に吹き込むことが出来るのです。もしバチ板を打たずにセルロースシートだけですとバチ板を打った場合と比較しておよそ60~70%に吹き込み量をセーブしなければなりません。吹き込み量をセーブすると当初は断熱欠損が無くても次第に沈下していきます。そして沈下したところが断熱欠損になります。

壁に目いっぱいに吹き込んだセルロースファイバーをシートの上から手で叩いてみると、実に中身が詰まっていると思える『ボンボン』という心地よい音がします。バチ板とセルロースファイバーの間に手を差し込もうとしても『ちょっぴりきつくて差し込みにくい』という位がまともな吹き込み量です。

セーブして吹き込んだセルロースファイバーを手で叩くといかにも中身が詰まっていない様な『ポンポン』といった音がします。お客様が施工が終わった状況を見られても、又は叩いた音を聞かれてもなかなか判断は出来ないと思います。そこの所がまともな施工をしているかどうかを見分けられる所なのですが、この仕事に携わっている人でないと判断が出来ません。判断の目安としては『バチ板』を打っているか、打っていないか…という事と、施工を依頼する会社の代表者に断熱に対する思いを尋ねることしかないと思います。結局は『人』です。