本当に2025年に日本の住宅の断熱性能は激変するのか?…10

現在の住宅では『置き屋根式』の様には作るのは大変と思いますが、その理論を継承するように造ればよいのです。

この工法は、私が23年前に出合った外張り断熱工法で培ったものです。外張り断熱の場合は、まず1層目の屋根下地を造り、その上に発泡系の断熱材を張り、本来の屋根下地である『野地合板』を張る為と、太陽の直射日光を受けて熱くなった野地合板の熱を断熱材が受けない様に『排熱』する為の通気垂木をビス止めした後に2層目の屋根下地を作ります。

この様に施工しますと50度近くはあるという屋根裏の温度は、室温と同じか北側の屋根裏はどちらかと言いますと少し涼しく感じます。屋根裏に上って1っ層目の屋根下地に手を当てますと冷たく感じます。屋根裏が過酷な状況下に置かれていないのです。

この度、平成13年に同工法で建てさいただいたお客様宅の新築時に設置した太陽光発電装置に『蓄電池』を設置する工事を施工させていただきます。『パワーコンディショナーや蓄電池を屋根裏に設置したい』というお客様のご要望でしたが、メーカーから『屋根裏には設置できない…』という返事がありました。屋根裏は『高温になる…』というのがその理由でした。

新築施工時の図面と蓄電池を設置する予定の屋根裏の体積、屋根裏の空気の流れ、設置場所の真夏の温度などをまとめてメーカーに送り検討して頂いた結果、屋根裏設置でOKが出ました。設置は5月から6月頃になると思いますが、設置工事をする時も『苦』にはならないと思います。